観劇感想『ビューティフル・サンデイ』 2018.4.14(sat)

この日の天気は生憎の雨で、私が初めて愛媛大学の演劇を観に行った『camellia』の時も雨だったな…
なんて思いながら、愛媛大学演劇部・演劇研究会合同4月公演を観てきました。
愛媛大学演劇部の舞台を見始めてまだ回目なのですが、舞台装置のクオリティの高さに毎回驚き、今回も感心

してしまいました。椅子が片方違ったのは秋彦が一人で住んでいた部屋に、後から同居し出した浩樹の分を追加
したからかな?と想像なんかもできて面白かったです。
あらすじは、「ある朝、秋彦が目を覚ますと、隣には見知らぬ女、ちひろが眠っていた。そんなところに秋彦
の同居人である浩樹が帰ってくる。この二人の関係とは?ちひろは何故こんなところにいるのか?これは素敵な
日曜日の始まり。」(パンフレット記載抜粋)
『脚本は今から18年前(当時2000)に初演された中谷まゆみさんの脚本で、ゲイカップルの家に女が現れる。』

程度の前情報のみ得て観劇しました。
 観ている中で、青春とは違ったむず痒さというか、恋愛ならではのじれったさがあり、本人達からすると、真
剣で深刻でデリケートな問題なのだろうけど、「そこまで愛し合ってるんだから幸せになりなよ…」と、気付く
と終盤はまるでちひろ目線になると同時に、異性だろうが同性だろうが、人と人が好き合うというのは凄く素敵
で、且つ奇跡的なことだなと感じていました。
 あの部屋で起こった出来事は、過去の未練を捨てる決断とか、誰かと寄り添う勇気とか、想いをきちんと伝え
る行動だとか、人が人と付き合っていくために大事なことを考えさせてくれる出来事だったと思います。

 秋彦役の人からは誠実さが滲みつつ、真面目な役だけで終わらないで、ちひろとのやりとりもとても面白く演
じていて。ちひろ役の人は声や仕草から色気が漂っていて、教授の嘘がわかった時等の傷ついた繊細な表現が綺
麗で。浩樹役の人は表情豊かで舞台をきりっと引き締める何かを持っているようで。3人がそれぞれの個々を活
している舞台で凄く素敵な空間でした。