観劇感想『輝け命』 2018.4.30(mon)
34年という歴史のある劇団、みかん一座のミュージカル・輝け命を観てきました。
開場1時間前には観客が並び始め、30分前には長蛇の列。開場入りすると、市民会館中ホールの座席はあっという間に満席。
照明が落ち、開演の合図と共に舞台…ではなく、客席に現れたのは、座長・戒田節子さん。とても今年還暦とは思えない凛とした佇まいで、戒田さんが話始めると、自然と芝居の世界へ吸い寄せられました。
大まかな内容は『夢見町に住む人々が、良いことは共に喜び、悪いことは共に考え支えあう物語。』
芝居中は夢見町の人々の感情がダイレクトに伝わってきて、笑えばこちらも笑い、悲しむとこちらも悲しくなるといった、感情が繋がっているような感覚で、それだけ演者のエネルギーが凄かったです。
芝居だけでなく、劇中で踊ったり歌ったりする内容も、これでアマチュアなのかと思うくらいのレベルの高さに、ただただ唖然とするばかり。
私たちの日常にも潜む、誰にでもありそうな悩みや葛藤・しんどい題材も含まれている中、不思議と気持ちが暗くなることなく、寧ろ、最後には元気をもらえる物語でした。
この作品は二部構成で、一部はミュージカル、そして二部は『歌って踊ってジャジャジャジャーン』というタイトルそのままの、歌や踊りが披露される時間でした。
還暦太鼓から始まりましたが、前日にちょっとしたアクシデントがあった模様で、無事に終わってホッとしている方々の姿にクスっとなったり、若い方々のエネルギッシュなソーラン節に胸が熱くなったり、最後は演者全員でサンシャイン・アイズを歌い、踊る姿に感動したりと、感情の動きが世話しない1時間でした。
劇団が長く続くのためには、演じる側と観る側両方の力が必要不可欠で、30年以上も続けるためには、それだけ惹かれる何かがあるのだろうとは思っていましたが、今回初めてみかん一座の公演を観て、その理由がわかったような気がしました。
また公演があれば是非観に行きたいと思える作品に出会えてよかったです。