6月の公演なのに今の段階で延期にするという判断はどうなんだろうと思われても仕方ないかと思います。
私本人もどうなんだろうって思います。
しかしながら"物理的に無理"なところもあり、もしかしたら他の劇団さまも抱えていることなのかもしれないと思いある程度赤裸々に書こうかと思います。
どうにか今地方の小さな劇団が抱えている問題点を少しでも知っていただけたらと思います。
1.稽古が出来ない
物理的な問題の一つ目。
前のブログでもお話ししましたが小劇団の大半が他に仕事や学業を抱えながら活動をしています。
今や、不要不急の用事だけでなく必要がなければ出勤すらもやめとこうという情勢になっています。
そんななか毎週の定期稽古は出来ないです。
劇団コバヤシライタは動画配信など他のコンテンツもあるのでまだ活動のしようがありますが、普通の劇団は年に数回の公演の機会を奪われるとほぼ機能不全になってしまいます。
だからこそギリギリまで判断ができないんです。
やれるか分からない公演の稽古を仕事や家庭の事情をやりくりして集まってくれる劇団員にお願いした上でもしかしたら劇場の方から「ごめん、貸せません」と言ってくるかもしれない。
上演したことの批判は代表が無表情で全部受け止めて責任を取ればいいかもしれませんがそもそも責任を取ることも許されない現状があります。
ですから2ヶ月後とは言えども逆算してクオリティが維持できないならばプロジェクトを始めるべきではないと考えました。
2.集客が難しい
我々の実力不足は置いといて(置いとかせてください)
公演を抱えている人全員が思ってると思います。
「これ宣伝していいんだろうか…」
海外では「ディスタンシング」なる言葉まで出てきて必要以上に人間同士が近づかないことのような要請も政府から出ているケースもあります。
テレビ番組も雛壇に座っている人が明らかに距離を配慮した構図になっていることも増えてきました。
そんな中で稽古風景すら不用意にネット上に出すことすら難しいです。
先ほども言ったように私以外は他の仕事や生活があります。
万が一感染したら論外としても、働いている会社に「このご時世に濃厚接触とはけしからん」と一本電話を入れられるだけで演劇以外の生活はとてもやりづらいものとなります。
そもそも2ヶ月後とは言え公演が出来る保証はありません。
直前で中止になったとしても現段階では補償はないわけです。
小劇団は基本的に集客は"手売り"です。
知り合いや同人に宣伝をしてチケットを買っていただきます。
もちろんチケットが動くのはだいたい本番1ヶ月前なのでまだ猶予はあるのですが現段階でギャフンと言ってしまうほどにプロジェクトを始めるには縛りの多いのが現状です。
3.これからどうするか
延期しただけで何もしないってのは絶対いやですので今後の予定を書いていきます。
まず代替公演を検討しています。
6月にもしかしたら出来る状態になっている可能性もあるわけですよね。
5月くらいには「6月もいいよー」と政府や自治体が言っているかもしれません。
「1ヶ月で準備できるかーい!」とそうツッコミするだけなのも癪なので1ヶ月の準備でできることを企画しようかと考えています。
コントやマジックを使ったオムニバスライブ。
私たちはとにかくみなさんに会いたいんです。
自分たちが作ったタノシイをみんなに楽しいと思ってもらいたい。
「juvenilist juveniler」の制作は続けますがそれと同時進行でどうにかある程度の安心を担保した形で6月に何かしらのアクションを取りたいと思っています。
長くなりましたが、後ろに大きな大きな一歩後退しましたが、必ず復活できるように力を蓄えておきますので待っていてください。
あと、COVID-19よ。
お前だけは許さねぇ。
劇団コバヤシライタ
代表 三瀬賢太